こんにちは。ヤングケアラー協会の吉井です。
今日はヤングケアラー支援について吉井が個人的に思っていることをつらつらと書いていきます。
ヤングケアラー支援~ヤングケアラーのためにできること
ヤングケアラーのためにできること
先日高校生から以下の質問を受けました。
「もし、身近な人や友人がヤングケアラーかもしれないと感じたら、どう接するべきですか?」
一見、難しそうなこの質問への答えは、実はとてもシンプルです。
私は質問をしてくれた高校生に逆に質問をしました。
「私には好きな人がいます。私はその人にどのようにアプローチーするべきですか?」
いきなり意味のわからない質問が返ってきて、
この人私の話をちゃんと聞いていたのか?と不安になったことでしょう。笑
しかし、安心してください。一見全く違う質問に見えますが、本質は同じです。
私は続けました。
「私の好きな人にアプローチするには以下の方法のどれが一番いいですかね?
①高いレストランに連れていき、高級なバッグをプレゼントする。
②映画館にアクション映画を見に行く
③海の近くをドライブし、夜は夜景の綺麗なところへ連れていく。
④なんてことのない駄菓子をプレゼントする。
⑤昭和の香りがする大衆的な居酒屋に行く
高校生はこう言いました。
「それは、その人の好みによると思います。それと、その人との関係性にもよると思います」
まさにその通りですね。
私はヤングケアラーへの接し方も、これと同じことだと考えています。
「ヤングケアラー」というまだ馴染みのない言葉を聞くと、
ヤングケアラーは皆同じような人たちのように思えるかもしれません。
もちろん若くしてケアを経験することで多くの共通点を持っています。
ただ、実際はそれ以上に多くの相違点というか、個性があります。
私の恋愛対象が仮に女性だとします。
「女性」と聞くと、それは女性によって違うので、
全ての女性に聞くアプローチはないとすんなりわかりますよね。
「ヤングケアラー」も同じで、すべてのヤングケアラーに効く魔法の呪文なありません。
「ヤングケアラー」はあくまでも一つの分類方法であり(女性/男性と同じように)、
その分類方法の先にいる一人の人間としっかり向き合うことが大切だと考えています。
長くなりましたが、質問に戻ります。
「もし、身近な人や友人がヤングケアラーかもしれないと感じたら、どう接するべきですか?」
私なりの回答は以下になります。
「ヤングケアラーかもしれないと感じたその身近な人としっかり向き合ってあげてください。
一人の人間として、その人はどういうときに喜びを感じ、どういうときに悲しみを感じるのか。
自分がどうしたら喜ぶだろう?自分がどうしたら悲しむだろう?
もちろんヤングケアラーについて調べることはいいことです。
ただ、そこに書いてあることはどうしても一般的なもので、
あなたの目の前にいるその方に完全にあてはまるものではありません。
目の前にいるその方について、我々以上にあなたの方がよく知っているのですから、大丈夫。
自信を持ってください。資格も専門的な知識も必要ありません。
あなたが本当にその人のことを考えてした行動は、その人を傷つけることはありません。
だから勇気を出して、手を差し伸べてあげてください。」
ヤングケアラーのために、一人一人ができることは。
ぜひ皆さまのお考えもお聞かせください。